キノコ栽培で発生の”CO2”活用法

白いキクラゲ栽培で発生したCO2で野菜・果菜の栽培に再利用

Ver250906 F.T.L CONFIDENTIAL 特許出願検討中

キノコ栽培でCO2が発生する理由

1. キノコがCO₂を発生する理由

  • キノコは植物のように光合成で育たず、菌床に含まれる糖を「呼吸」により分解して成長します。
  • この過程で CO₂が副産物として発生 します。
  • 例えるなら「人間がご飯を食べて呼吸でCO₂を出す」のと同じ仕組みです。
各キノコを菌床で栽培する場合、キノコは光合成で育たないため菌床内に含まれる養分を菌糸が吸収し成長します。
菌床栽培でのCO₂発生を簡単に説明します。
  • 菌糸が基質中の糖を分解 → 解糖系 → ピルビン酸脱炭酸 → TCA回路での酸化
    • という一連の呼吸反応で生じます。
      特に ピルビン酸→アセチルCoATCA回路 がCO₂発生の主要ステップです。
難しい!? ので例えとして

2. CO₂が発生する仕組み(簡略イメージ)

  1. 菌床の糖を吸収(ごはんを食べるイメージ)
  1. 糖を分解して小さな分子(ピルビン酸)に
  1. ピルビン酸を変換 → この段階でCO₂が発生
  1. TCA回路でさらに多くのCO₂が発生
  1. 得られたエネルギーを使って菌糸が成長
パンを食べて息をするイメージ
  1. 糖を取り込む
    1. 菌床の中の栄養(デンプンやセルロースから分解されたブドウ糖)を“ごはん”として吸収します。
  1. 解糖系(糖をバラバラにする)
    1. ブドウ糖(6個の炭素でできている)を分解して、ピルビン酸(炭素3個)という小さな分子にします。
      → この段階ではほとんどCO₂は出ません。
  1. ピルビン酸 → アセチルCoA(炭素を1つ捨てる)
    1. ピルビン酸は「アセチルCoA」という分子に変わるときに、炭素1個をCO₂として吐き出します。
      → ここが最初のCO₂発生ポイントです。
  1. TCA回路(ぐるぐる回すエンジン)
    1. アセチルCoAを「クエン酸回路(TCA回路)」という化学反応のサイクルに入れると、炭素が次々とはずれてCO₂になります。
      → ここでたくさんのCO₂が発生します。
  1. エネルギーを取り出す
    1. その過程でできた電子を使って、ATP(菌糸のエネルギー通貨)を作ります。
      → 人間がご飯を食べてエネルギーを得て呼吸でCO₂を出すのと同じ仕組み。
上記の成長過程でCO2が発生します。
キノコ類栽培で発生するCO2をそのまま大気中に放出するとSDG,sに反してしまう事になります。

3. 植物に必要なCO₂濃度

  • 植物が最も元気に成長する濃度は 約1,000 ppm
  • しかし大気中は約420 ppmしかないため、一般的なハウスではCO₂ボンベで濃度を高めています。

植物の成長に適したCO2濃度

 
一方、植物が元気よく成長するために適したCO2濃度は約1,000ppmです。
しかし大気中のCO2濃度は概ね420ppmのため、ハウス栽培などではCO2ボンベなどを設置しハウス内のCO2濃度を約1,000ppmにして収穫までの期間を短縮されています。

4. 提案する活用方法

  • キノコ栽培室と植物栽培室を隣接させ、キノコ由来のCO₂を再利用。
  • ただし、胞子や菌を含んだまま送ると植物に悪影響を与えるため、 フィルタ・UVC除菌・活性炭フィルタなどの装置で空気を浄化 してから送ります。
  • これにより、CO₂を無駄にせずSDGsにも貢献。収穫スピードや収量アップにもつながります。
 

5. 装置構成(例)

番号機材・配管名称
1粗じんフィルタ(G4 角形パネルフィルタ)
2高性能フィルタ+送風ファン(MERV13 ×4面、20インチ Box Fan)
3Corsi-Rosenthal(立方体+ファングリルユニット)
4UVC LED Bar(1mスリムバー、下向き照射)
5除湿機 ヒートポンプ(Panasonic F-YHX120)
6φ250 ダクト(3〜5m、Vegetable Roomへ接続)
7活性炭フィルタ(円筒カートリッジ φ150×L600mm)
8インラインファン(スイデン SJF-250L-1 φ250×L350mm)

キノコ栽培室の空気を植物に害を与えないようクリーンに!

そこでキノコ栽培室と植物栽培室を並べて設置し、キノコ栽培室から出た胞子や菌を除去し植物栽培室に送り込み植物の成長促進のために活用すればSDG,sにも貢献できます。
下記イメージ図
キノコ栽培室で発生した空気から胞子や除菌し植物栽培室に送る装置の構成イメージ
下記:上記機器、配管イメージイラスト 例
番号機材・配管名称
1粗じんフィルタ(G4 角形パネルフィルタ)
2高性能フィルタ+送風ファン(MERV13 ×4面、20インチBox Fan)
3Corsi-Rosenthal(立方体+ファングリルユニット)
4UVC LED Bar(1m×30mmスリムバー、下向き照射)
5除湿機 ヒートポンプ(Panasonic F-YHX120 床置きタワー型)
6φ250 ダクト(3~5m、Vegetable Roomへ接続)
7活性炭フィルタ(円筒カートリッジ φ150×L600mm、吊り下げ型)
8インラインファン(スイデン SJF-250L-1、前筒 φ250×L350mm

6. ビジネス展開の可能性

  • CO₂再利用システムとして、他の栽培施設にも応用可能。
  • 環境負荷低減と収益性向上を同時に実現できる新しい農業モデル。

さらなるビジネスチャンス

これは別途 😎✌️