乾燥品 100 g 当たりの主要栄養成分の比較

指標白キクラゲ(Tremella fuciformis)*シン・キクラゲ(改良 Auricularia 系)
総多糖70–80 g / 100 g DW60–65 g / 100 g DW ※推定
└ グルクロン酸比率約 17 %(モル比)15–18 % ※推定
└ フコース比率8–12 %(モル比)8–12 % ※推定
ビタミン D₂50 µg / g(自然乾燥品)〜292 µg / g(UV-B 180 min 処理品)150–250 µg / g(UV-B 30–60 min 処理を想定)※推定
タンパク質8–10 g / 100 g DW7–9 g / 100 g DW ※推定
灰分(ミネラル)2–5 g / 100 g DW3–6 g / 100 g DW(Ca・Se 強化由来)※推定
セレン≤0.05 mg / kg(微量)0.4–0.6 mg / kg(Na₂SeO₃ 添加由来)※推定
乾燥含水率≤8 %(一般規格)≤8 %(同左)
シン・キクラゲ値は、“強化菌床レシピ+CO₂ストレス+UV-B”パイロットロットから換算した設計値です。実測値はロット検査で微調整を行います。

ひと目でわかるポイント

  1. 保湿・肌バリア成分(グルクロン酸+フコース)
    1. 改良後のシン・キクラゲは白キクラゲ並みの酸性多糖比率に到達し、粘度 90 mPa·s 以上の高保水ゲルが期待できます。
  1. ビタミン D₂
    1. 紫外線処理時間を 30–60 分に設定すれば、一般的な美容-食品用途で十分な 0.15–0.25 mg / g 範囲を確保でき、白キクラゲ(長時間照射品)の 70–85 % 水準に相当します。
  1. ミネラル強化
    1. Ca と微量 Se の添加で灰分はやや増えますが、セレン含有で抗酸化・エイジングケア訴求が可能です。
  1. 栽培・製造面
    1. 共生菌不要なためオペレーションが簡素化され、輸入菌床の品質リスクも回避。国内トレースが利くうえ、菌床成分で機能性のチューニングが行える点が競争優位となります。