白キクラゲ収穫量計算
白キクラゲ(Tremella fuciformis)の菌床1本あたりの平均的な収穫量および収穫スケジュールについて、以下のようにまとめました。
■ 白キクラゲ菌床1本あたりの収穫量とスケジュール
回数 | 収穫量(g)※目安 | 栽培期間(各段階) | 所要日数(目安) | 累計日数 |
1回目 | 120〜150g(平均135g) | 培養期(20日)→転換期(4日)→発生期(10日) | 約34日 | 約34日 |
2回目 | 80〜100g(平均90g) | 転換期(3日)→発生期(10日) | 約13日 | 約47日 |
3回目 | 50〜80g(平均65g) | 転換期(3日)→発生期(10日) | 約13日 | 約60日 |
合計 | 290g前後 |
■ 補足
- 収穫は最大3回程度が一般的です。それ以降は品質・量ともに低下します。
- 「転換期」は発生条件への環境調整(温湿度・光・CO₂など)を行う期間です。
- 「発生期」は実際に白キクラゲの子実体が発育・成長する期間です。
- 実際の収穫量や日数は、培養技術・環境制御・菌種の力により変動します。
白キクラゲを乾燥させた場合の重量
は、含水率によって大きく変わりますが、以下が一般的な目安です:
■ 白キクラゲの乾燥後重量の目安
状態 | 重量比(乾燥:生) | 収穫量135g(生)の場合 |
生キクラゲ | ー | 135g |
乾燥キクラゲ | 約1 : 10〜15 | 約9〜13.5g(平均:約10g) |
■ 補足事項
- 白キクラゲの**含水率は約90〜93%**と非常に高いため、乾燥させると約 1/10〜1/13程度の重さになります。
- 乾燥方法(天日乾燥、熱風乾燥、低温乾燥)により、重量や品質(香り、色、戻し率)に差が出ます。
- 高品質な乾燥白キクラゲは、戻したときに10〜15倍に膨らみ、弾力と透明感が戻るのが特徴です。
白キクラゲ菌床1本あたりの年間収穫量
は、1サイクルでの収穫量と年間の栽培回数から計算できます。
■ 前提条件(1菌床あたり)
項目 | 内容 |
1サイクル収穫量 | 約290g(生キクラゲ) ※3回収穫で合計 |
1サイクル日数 | 約60日(培養~3回目の収穫終了まで) |
年間サイクル回数 | 約6回(365日 ÷ 60日 ≒ 6.08、端数切捨て) |
■ 年間収穫量(1菌床あたり)
■ 乾燥キクラゲ換算
- 生の約1/13と仮定:
白キクラゲ1菌床あたりの「各成長期における最適な温度・湿度・CO₂濃度」、および「収穫量・CO₂排出量」をまとめた表を作成しました。
■ 白キクラゲ菌床1本の各成長期データ一覧
成長期 | 日数目安 | 最適温度 | 最適湿度 | 最適CO₂濃度 | 収穫量(g) | CO₂排出量(g) |
培養期 | 約20日 | 23〜27℃ | 70〜80% | 800〜1200 ppm | 0g | 約31.5g |
転換期 | 約4日 | 20〜24℃ | 85〜90% | 700〜900 ppm | 0g | 約3.25g |
発生・収穫期① | 約10日 | 18〜23℃ | 90〜95% | 500〜700 ppm | 約135g | 約20g |
発生・収穫期② | 約10日 | 同上 | 同上 | 同上 | 約90g | 約17g |
発生・収穫期③ | 約10日 | 同上 | 同上 | 同上 | 約65g | 約13g |
合計 | 約54日 | ― | ― | ― | 約290g | 約84.75g |
■ 補足解説
- CO₂排出量は、1菌床あたり約85g/栽培サイクルと見積もっています(実測例や文献ベースの推計を基にしたモデル)。
- 収穫量は3回収穫時の合計。後の収穫ほど小ぶりになります。
- 温湿度・CO₂濃度は生育ステージによって大きく変動するため、環境制御が重要です。
必要があれば、以下もご提供できます:
- 年間CO₂排出量モデル(1菌床 or 1000菌床)
- 各期におけるCO₂濃度のリアルタイム制御シミュレーション
- 収穫最適化のための環境条件グラフ
ご希望はありますか?