
「IoT WEB PLC 」開発経緯・構成
各種フィールドの環境計測・自動調整、スマート化について
PLCは製造ライン等への活用以外に我々が日々生活するフィールドの環境調整にも活用出来ます。
☆気中環境調整に必要な管理要素
屋内: 温湿度、CO2、照度、酸素、有害物質、臭気等の計測及び空調設備の調整及び電力消費量の計測
大気: 気象観測装置等による計測
市場: 全フィールド
☆水質環境調整に必要な管理要素
温度、溶存酸素、EC、TDS、pH等の計測及び調整制御
市場: 海・河川・池・プール・温泉・水族館・ビオトープ・養魚施設・水耕栽培施設 等
☆土中環境調整に必要な管理要素
温湿度、EC、pH、栄養成分濃度(窒素・リン・カリ)等の計測及び調整制御
市場:山林・田畑・ハウス栽培施設・植物園 等
これら利用者が求める一連の目的別環境調整は概ね同一です。
シーケンサ(PLC)の役割
PLC(シーケンサ)は、家電や自動車等の各種製造ラインで、部品の取り付けや測定などの作業を自動化し、効率的な量産を実現するために使われています。例えば、製造ラインで部品を取り付ける際には、指定位置でラインを停止し、部品の取り付け、ゴミの除去、取り付けの正確さの判定などの一連の作業を行います。これらの流れを「シーケンス処理」と呼び、PLCが担います。

シーケンサ(PLC)の構成
PLCは、
1:「演算処理部(CPU)」
2:「データ入力部(センサー情報の取得)」
製造ライン以外では、PLCは室内や水質、土壌などの環境調整に活用されます。例えば、室内のCO2濃度を測定し換気扇を自動で動かす。水耕栽培で肥料濃度やpHを調整するなど、さまざまな目的で利用されます。これらの環境調整は製造ラインに比べて少ないシーケンス処理で実現可能です。
3:「出力部(モーターや電磁弁の制御)」の3つの要素で構成されています。
各種センサーで状態・データを取得し、演算処理部が指示を出し、出力部が各種外部機器を制御します。
従来のPLC「プログラム作成例」
PLCの多くは各PLCメーカが提供する”ラダープログラム”により目的のシーケンスを作成します。


「IoT WEB PLC」御案内
各種環境調整を即座に行うために必要な計測制御プログラムを実装した「IoT WEB PLC」をご提供いたします。パソコン、タブレット、スマートフォンなどの標準ブラウザを用いて必要な設定、監視を即時に行えるユーザーフレンドリーなソリューションとしています。

- 「IoT WEB PLC」の導入により、利用者は環境調整のシーケンスプログラムを独自作成する必要がありません。
- ご利用目的に必要なセンサや外部機器のみを選択でき、導入後に調整要素の追加が必要となった場合は該当するセンサ類と調整用機器を追加する事が可能です。
- 標準ブラウザを使用して、パソコン、タブレット、スマートフォンから計測制御状態の表示、グラフ・ログ表示、各種設定変更が可能です。デバイス側の専用アプリ不要。
- インターネット接続により、標準時刻での異常発生と復旧をメールで通知します。
- IoTの普及により、様々な高性能センサが豊富に登場しています。従来、これらのセンサを既存のPLCに接続するには、多くの場合、信号変換装置等を介す必要がありました。しかし、「SENSOR UNIT」の提供により、IoT時代の豊富なセンサーを直接接続することが可能になりました。
Atlas Scientific社などの多様なセンサ接続に対応し、接続距離延長とノイズ対策を施したI2C インターフェースと延長端子を備えています。
温度、電気伝導率(EC)、pH、酸化還元電位(ORP)、溶存酸素(DO)、電気伝導率(EC)、流量(Flow)プローブ、空気(Oxygen)、二酸化炭素(CO2)、温度(℃)湿度(Humidity)、圧力(Pressure)、気圧、水圧、Color (RGB)プローブ など

システムは、各環境調整の目的を十分に分析した上で行います。ユーザーフレンドリーなWeb UIにより、ハードウェアの構築や設定が簡単になり、利用者は自身の各環境調整に関する知識を容易にシステムへ反映できます。
IoT WEB PLCシリーズは「見える化」だけでなく、「見える自動化」を実現します。これにより、さまざまな分野での効率的な管理と運用をサポートし、利用者は環境の変化をリアルタイムで把握し、より優れた成果を得ることができます。

i WEBCONと各UNITを有線、無線で接続出来ます

i WEBCONと各種無線子機での「見える自動化」

i WEBCON: 高速作動するWEBサーバを搭載した「見える自動化」PLC

“i WEBCON”は産業用Raspberry Pi CM4を搭載し、Web-UIを介して「見える自動化プログラム」を提供する計測制御装置です。
- i WEBCONは、多数のIoTセンサーからデータを収集し、2秒ごとにブラウザ上で更新・簡潔に表示します。ユーザーは、PC、タブレット、スマートフォンなどの標準ブラウザでアクセスでき、専用アプリのインストールは不要です。
- インターネット接続を利用して、TeamViewer™などのリモートアクセスツールを使用することで、遠隔地からi WEBCONのデスクトップに接続できます。これにより、ブラウザを通じて設定や制御が可能です。また、ターミナルソフトを用いて各種メンテナンス作業も行えます。システムは異常の発生や復旧時に、自動的にメールで通知を送信します。
- i WEBCONは、信号変換装置を必要とせず、多様なセンサーを直接接続できます。これにより、環境調整、通知、遠隔操作といった機能を簡単に実現可能です。さらに、弊社のINPUT、OUTPUT、SENSOR UNITと接続することで、システムの拡張性も確保しています。
- 有線接続に加えて、2.4GHz特定省電力無線を利用した無線子機による計測・制御もサポートしています。
- i WEBCONは、各社のPLCとTCP/IPソケット通信やRS485通信を介して他社のPLCシステムに「見える化」機能を提供します。
- さらに、i WEBCONは各社の「センサーゲートウェイ」と接続可能で、「見える化」を超えた「見える自動化」のソリューションを実現します。
これにより、多様な用途や環境に対応した柔軟な自動化システムの構築が可能となります。
例:CO2濃度が設定値を超えると換気扇を自動作動する。ヒトの動きを検知出来ない場合は照明を消す。など